出張ペット写真館を始めたきっかけ
普段は夫婦でそれぞれカメラマンとして、ペットとは関係ない分野で活動しています。
2020年3月、我が家は1匹のドーベルマンを里子に迎えました。
生後6ヶ月で我が家へやって来たその子に、使っているカメラからとって『ニコン』と名付けました。
自然とニコンの写真を撮るようになり、仲の良いわんちゃん達を撮り、お世話になったトレーナーさんのわんちゃんを撮り。
そうしている内に、「犬を撮るの、いいね。」「撮っていて楽しいし、喜んでもらえると嬉しいね。」と夫婦で話すようになりました。
密や外出を避ける動きの中、スタジオにこだわる必要はないし、わんちゃんや飼い主さんが安心できる場所で、生き生きとした姿を撮りたい。そんな思いで出張専門サービスと決め、2021年3月31日、【アニマルフォト くりきんでぃ】をスタートしました。
里親になると決めた理由
夫婦とも猫好きだったので、本当は猫を飼うつもりでした(笑)
ペット可の家に引っ越す予定が決まっていたので、落ち着いたら保護猫を飼おうと思っていたんです。
困っている子を迎えたいと考えていたので、「買う」という選択肢はありませんでした。
そんな時に「ドーベルマンの子犬の里親にならないか?」と身内づてに話が来ました。
最初は断りました。初心者でドーベルマンなんてハードルが高すぎると思ったのです。
でも話を聞くと、最初の飼い主がきちんと飼育できずに手放し、2軒目では先住犬に過度なストレスがかかって飼育を断念。早急に次の引取先を見つけたいとのことでした。
まだ子犬なのに、どこにも居場所がないその子が気になって仕方なくて、無理と伝えた10分後くらいには「やっぱり飼います」と電話していました。
一緒に暮らし始めた後は本当に大変でした。
私たちも初めてのことの連続で、ニコンも家ではやんちゃ、外では怖がってばかりで課題はたくさんありました。
それでも一緒に過ごすうちに、私たちは段々と家族になっていきました。
今ではニコンはかけがえのない存在です。
犬友さんもたくさんできて、くりきんでぃのサービスも始め、新しい世界が広がりました。
これも全てニコンと出会ったおかげです。
保護犬に対しての想い
保護犬・保護猫や、犬猫の殺処分など、なんとなく見聞きして、漠然と「飼うなら保護っ子」と決めていました。
でもいざ里親になって実際に犬と暮らして、周りの飼い主さんたちと話していると、思っていた以上に保護犬が多かったんです。それもミックス犬から血統書付きの子までいろんな子がいて、お迎えした経緯も様々でした。
犬を飼う前はそんな事情は全く知らなくて、ニコンの話が来たときも「ドーベルマンの保護犬なんているんだ」くらいにしか思っていませんでした。
くりきんでぃのサービスを始めるにあたり、「困っている犬猫達に対して、何かできることはないか」という想いがありました。今のこの環境はニコンが与えてくれたものだから、同じように困っている子達に何か還元したいと思ったんです。
今回、いぬのまどぐちさんとのコラボ「保護犬わんコイン撮影会」を企画することで、その一歩が踏み出せました。
今後はくりきんでぃの収益の一部を動物関連団体に寄付したり、写真を通じて保護犬・保護猫に貢献できる方法を模索していきます。
くりきんでぃの名前の由来
『ハチドリのひとしずく』という物語に出てくるハチドリの名前が【クリキンディ】。
森の火事で動物たちが逃げる中、クリキンディだけはくちばしで水を運びます。
「そんな事をして何になるんだ」と笑う動物たちに対し、クリキンディは「私は、私にできることをしているだけ」と答えます。
微々たるものでも、私たちにできることをやろう。
そんな思いをこめて、ハチドリのクリキンディの名前を借りました。